平成8年6月1日放映 TBS ″旅わくわく″
藤田美保子の新緑の信州・白馬を行く



女優 藤田 美保子
プロフィール
 山口県生まれ、劇団文学座出身
テレビ:1974年NHKテレビ小説「鳩子の海」鳩子役でデビュー、75年TBS「Gメン75」女刑事役,、
76年NHK「幸せのとなり」、97年NHK「木綿のハンカチ」、その他多数出演、レポーターなど
映 画:1980年「看護婦のオヤジがんばる」、82年「マタギ」、92年「国会へいこう」、他
舞 台:1989年「らんちょう」、94年「一人芝居人形語り」、95年「祇王」、96年「スカーレット」、他
個 展:1997年「油絵小品展」など個展数回、その他出品 
女優の傍ら絵筆をとり油絵を描く。今後も「日本舞踊」「一人舞台」ライフワークの「朗 読」と共
に活躍が期待される。

ナレーター 家弓 家正( かゆみいえまさ ) 
【主な出演作品】
テレビ
[NHK]事件記者(ドラマ出演) / [NTV]ダイヤル110(ドラマ出演) / [CX]鬼平犯科帳(ドラマ出演) 
/ [TBS]世界ふしぎ発見(ナレーション) / 動物救急病院密着24時(ナレーション) 



NA「今回は、山が大好きという女優の藤田美保子さんが、信
州北アルプスの白馬から小谷を巡ります。」
NA「ようやく春を迎えた長野県白馬村。一斉に草木が芽吹
き、新しい命の誕生にあふれています。」
NA「そして山あいで営まれている静かな暮らし。」
藤田「きれい。日本昔話だこれは。」
NA「年を重ねた山里の宿で、つかの間、田舎暮らしを体験し
ました。」
NA「幸運な事に、天然記念物のヒメギフチョウまで見る事が
出来たのです。」
NA「北アルプスを眺めながらの露天風呂。新緑の空気を胸
いっぱいに吸い込んで、山々のような雄大な気分になりまし
た。」
NA「藤田美保子の新緑の信州・白馬を行く」
NA「温泉で鋭気を養った、藤田さん。足取りも軽く絶好調。今
夜の宿に向かいます。」
藤田「よいしょ。よいしょ。今夜のお宿は? あそこです。」
藤田「すみません。」
私「あっ。どうも。こんにちは。」
藤田「あの、民宿マル七というのは?」
私「はい。マル七でございます。」
藤田「あっそーなんですか。」
私「藤田美保子さんですか。」
藤田「はいそうです。どうぞよろしくお願いします。」
私「自転車でこられたんですね。」
藤田「はいそうです。」
私「東京からですか?」
藤田「いえ。違いますよー。はっはっは。」
NA「民宿マル七の建物は大正9年に建てられたとの事。」
私「白馬で一番きたない宿でおはずかしいですけど。」
藤田「いやー。なつかしいー。こんにちは。」
家内「こんにちは。ようこそ。」
藤田「なつかしー。」
家内「こんなところに初めていらっしゃるでしょう。」
藤田「どうも。藤田美保子です。お世話になります。よろしくお
願いします。」
家内「ようこそ。」
藤田「これがその囲炉裏なんですね。」
家内「囲炉裏です。」
藤田「ここだけにしかないんですか。」
家内「そうですね。」
家内「囲炉裏の部分は元は土だったのですが、だんだん穴が開いてきまして、今はコンクリートにしています。」
藤田「はぁー。」
家内「中は灰が入っています。」
藤田「いやー。すごい。やっぱり煤が。」
藤田「やっぱりこちらは静かですね。」
私「そうですね。でも今にカエルがうるさくなるほど泣きますよ。」
藤田「あっ。そうですか。」
NA「食卓に出される野菜はすべて無農薬。ご主人と奥さんが丹精込めて育てたものばかりです。」
家内「今年は寒いもので、
蕗がなかなか大きくならなかったんですよ。」
NA「まるで田舎に帰ったような、家庭的な雰囲気です。」
NA「囲炉裏のやわらかな火と、旬の野菜をまるごと頂くような
料理の数々。」
藤田「お燗がつきました?」
私「ええ。」
私「どうぞ。どうぞ。」
藤田「わたしがつぎます。」
私「ようこそ。どうも。」
藤田「んー。」
藤田「ああ。美味しい。」
NA「この雰囲気に惹かれて、常連客になる人が多いとか。」
NA「家の外にはカエルの鳴き声が響き渡っていました。」


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