信州まるごとワイド キャッチ

 平成19年2月8日放映の 信越放送(SBC)信州まるごとワイド キャッチ「古民家特集」で我家の様
子が約20分間にわたって生放送されました。今までテレビでは紹介されなかった座敷(客室)も
放映され、生放送ならではのハプニングもあり、バラエティーに富んだ放映内容となりました。

SBC中継車

中継車内

中継車と

 リポーター:飯塚敏文さん


出演者:丸山隆之アナ、中澤佳子アナ、牛山美耶子アナ





中澤:今日の信州旬生ライブは白馬村から。一面の銀世
界。その中にあるのは、茅葺き屋根と囲炉裏のあったかー
い民宿。時を忘れる癒しの世界に、どうぞたっぷりと浸ってく
ださい。みなさんこんにちは。木曜日のキャッチ!です。今
日の中継は素敵な素敵な古民家からになります。お宿にも
なっているということで、さらにはその中継プラス特集でも古
民家の魅力をお伝えします。やはり日本人であってよかった
なーと再発見できるような風景ですね。
丸山:最近良さが見直されている感じがしますね。
牛山:そこに居るだけで癒されますね。
























中澤:木曜日まずは旬生ライブから行ってみましょう。飯塚ア
ナウンサーが白馬村に行っています。呼んでみましょう。飯
塚さーん。
飯塚:はいどうもこんにちは。飯塚でございます。今日は長
野県の白馬村におじゃましています。
中澤:すごい雪ですね。
飯塚:そうなんですよ。今年は雪が少ないなんて言っていま
すけれども、白馬村はやっぱりこれだけ雪があるわけなので
すよ。一面銀世界になっているんですけれども。今日はです
ね、この銀世界に飛び込んでしまうような素敵な建物をご紹
介したいと思います。それがこちらなのですけれども。民宿
マル七というこちら民宿なんです。古民家をそのまま民宿と
して利用しているという建物なのですね。それで、屋根に注
目して頂きたいのですが、茅葺きなのですよ。ご覧下さい。
これは保存するだけでも非常に大変と言われているのです
けれども。昔のままの形で残しているという事なのですよ。も
ともとは養蚕農家のお宅だったという事で、それを民宿とし
て再利用しているそうです。それではご主人にちょっとお話し
を伺いましょう。ご主人の伊藤馨さんです。どうもこんにち
は。
私:伊藤でございます。
飯塚:よろしくおねがいします。早速伺っていきたいのです
が、とっても素敵な建物ですね。
私:いやーとんでもない。飯塚:これは、何年築になるのです
か。私:大正9年です。今年で86年目になります。
飯塚:大正9年築ですか。86年ずっとこのままで保存してい
るという事なんですね。
私:ええ。外見はほとんど直していませんから。
飯塚:ちなみに伊藤さんは失礼ですけど、おいくつなのです
か。
私:私は大正15年生まれ。今年で満80歳になります。この
家より6年若いだけなのです。
飯塚:ということは、伊藤さんは生まれた時からこの家に住
んでいたのですか。私:はいそうです。飯塚:いやー、それに
しても本当に昭和初期にタイムスリップしたような風情です
ね。早速、中のほうにお邪魔してもよろしいですか。
私:ええ、どうぞ。どうぞ。
飯塚:おじゃまします。ちょっと中の方も気になるところですよ
ね。外見がこれだけ立派なので、素敵なので、なかはどうな
っているのでしょうか。
私:すみませんね。そこにある薪を2〜3本持ってきてもらえ
ませんか。
飯塚:えっ。薪。2〜3本。はい。はい。分かりました。2〜3
本持っていけばよろしいですね。
私:囲炉裏に燃やしますもので、お願いします。
飯塚:じゃあ、良さそうなところをみつくろって持って行きま
す。こちらの民宿は、ご主人と奥様のお二人できりもりされ
ているという事で、こうやってお客さんがお手伝いするという
事ももずらしくない事だそうです。おじゃまします。玄関がす
ごく広いですね。それから、天井から、柱から、梁から、この
色が年月の流れを感じますよ。それからここに、囲炉裏があ
るわけですよ。この囲炉裏で使うために、この薪を持ってき
たという事ですね。
私:そういう事です。
飯塚:本当に、優しい炎ですね。私の家には子供の頃、囲炉
裏があったわけではないのですが、懐かしい気持ちになりま
すね。こちらの囲炉裏はすごいんですよ。この家は大正9年
に建てられ、86年目という事なんですが、こちらの囲炉裏は
200年以上前からのものだそうなんですよ。この家が建つ
前の母屋からそのまま持ってきたそうです。伊藤さんが子供
の頃から、もちろんずっとあったということなのですね。
私:そうです。ずっとこの囲炉裏を燃やし続けてきました。
飯塚:ちょっと今発見したんですが、囲炉裏の隅に丸い面白
い石があるのですが、これは何ですか。
私:囲炉裏の守り神です。
飯塚:囲炉裏の守り神として、お子さんなんかが囲炉裏に落
ちて火傷したりしないように、身代わりになってくれるという事
なのです。
私:そういう事です。
飯塚:この石自体も昔からあるのですか。
私:ええ、先祖代々の石です。よくこんなに丸い石が昔あっ
たもんですね。
飯塚:すごいですね。この守り神もずっと何十年、何百年とこ
の囲炉裏を守り続けているわけですよ。
私:野口英世さんの家にはこの守り神がなかったので、囲炉
裏に落ちて火傷してしまったのではないでしょうか?(笑)
飯塚:ずっと残してあるこの囲炉裏なのですが、伊藤さんご
自身はこの囲炉裏にまつわる思い出はあるのですか。
私:そうですね。まあ、小さい時から燃え続けているのですが
ね。私は42日間、軍人として大東亜戦争に行ってきたのです
が、軍隊が鳥取でしてね、終戦になって鳥取から丸一昼夜
かかって帰ってきたのですよ。最終列車にようやく間に合い
まして、夜の10時半頃玄関をあけて入ってきたところ、すで
に父親は戦死して居なかったのですが、母親とおじいさん、
おばあさんがすぐに飛び起きてきてくれて、この囲炉裏に火
をつけてくれた。その時の囲炉裏の火の暖かさは、一生忘
れられません。
飯塚:そうですね。確かに囲炉裏の火の暖かさもあるのです
が、それ以上に待っていてくれたお母さんと祖父母の方々の
暖かさを感じたという事なんですね。
私:そういう事です。飯塚:この囲炉裏は、暖をとるだけでは
なくて、心まで温めてくれるのですね。
私:そういう事です。
飯塚:本当に良いお話しを聞かせていただいてありがとうご
ざいました。伊藤さんには引続き、ご出演いただきまして、さ
らに色々お話しを伺いたいと思います。この後の中継は、こ
ちらの奥さんの手料理、それからですね客室もすごいんで
す。ご覧いただきたいと思います。お楽しみに。
中澤:はい。ありがとうございました。じっくりお話しを引き込
まれるように聞いてしまいましたね。
牛山:私達も囲炉裏の周りに座っているような気がしてきま
した。


〜CMと、ニュースおよび各地からの中継〜

































中澤:今日の信州旬生ライブは、飯塚アナウンサーが信州
白馬村の素敵な古民家に来ています。飯塚さん。
飯塚:夜の帳(とばり)が、今ゆっくりと降りてきました。雪景色
の中、やさしい光を放っているのが、こちら今日おじゃまして
います白馬村の民宿マル七でございます。先程ご紹介したと
おり、この建物が大正9年築、86年の歴史を持つという事で
す。そして囲炉裏ですね。これはもうさらに古くて、200年以
上の歴史があるという事です。こういったところも非常にすば
らしいのですが、民宿をされているという事で、あと気になる
のは客室ですよね。客室がどうなっているのか、これからち
ょっとお邪魔してみたいと思います。再びご主人の伊藤さん
でございます。
私:よろしくお願いします。
飯塚:では、客室をご案内頂きたいのですが、どこにあるの
でしょうか。私:どうぞ。飯塚:こちらですか。
私:はい。こちらです。(中の間を案内)
飯塚:あれっ。近いですね。今のすぐ隣なんですね。そう、襖
を1枚隔ててすぐ隣が客質なわけですよ。部屋に泊まりに来
たというよりは、ほんとにもう田舎のおじいちゃんの家に遊び
に来たという感じが味わえるようになっています。
私:農家のお座敷をそのまま客室にしてあります。
飯塚:なるほど。そしてこちらもまた別の客室になるのです
ね。
私:ええ。前座敷という部屋です。飯塚:そうですか。
私:10畳間の前座敷です。
飯塚:ではこちらに来てお話を聞かせていただけますか。(こ
こでハプニング。わたしはどんどん奥座敷の方に進もうとし
てしまいました。)あっ。ちょっと待ってくださいね。こちらでお
話しを聞かせてください。あのー、お客さんの反応は如何で
すか。
私:来てくれるお客さんは、みんな親戚のものみたいです
ね。初めての方はほとんど居なくて、常連の方がほとんどで
す。親戚のものが泊まりに来るような状態で来てくれるので
す。
飯塚:ああそうですか。リピーターの方が多いわけですね。
私:そういう事です。
飯塚:この風情が忘れられなくて、そして何よりご主人の伊
藤さんの人柄が良いので、ご主人に逢いたいということでお
越しになる方が多いと聞いています。
私:そんな事はないですよ。
飯塚:さあここでこの奥の部屋です。(先程ハプニングがあり
ましたが)ここでようやくこの扉が開くわけですね。こちらはVI
Pルームなんですよね。
私:はい。こちらは奥座敷という部屋です。
飯塚:すごい。ご覧下さい。奥座敷という事です。素敵な造り
になっていますね。天井が高いんですよ。天井を是非ご覧頂
きたいんですけれども。
私:この部屋だけは、床の間があって、神棚があって、書院
があって、縁側があって、大事なお客さんだけに泊まって頂
く部屋になっています。うちは総2階なんですが、この部屋だ
けは、2階を取ってないので天井が高いのです。
飯塚:ああ、そうなんですか。それからこの辺り、床の間にも
調度品があったりして。ここはやっぱり特別なお部屋という
感じですよね。では炬燵がありますのであたらせて頂いてよ
ろしいでしょうか。
私:ええ。どうぞ。どうぞ。
飯塚:失礼します。実はですね、こちらの民宿はご主人の伊
藤さんが創業されたそうなのですが、もともとは学生さん専
用の宿であったという事ですね。
私:そうです。信州学生村という事ではじめました。
飯塚:ですから、受験生の人が勉強に来たりとか、現役の大
学生がお勉強の合宿に利用されたりとかしたという事です。
私:そうです。飯塚:有名な方で言いますと、現職の滋賀県
知事の嘉田由紀子さん。女性知事ですよね。学生の時に受
験勉強で来たりとか。
私:ええ。高校3年の時、18歳の時に来ています。
飯塚:それからあと、日銀の副総裁の武藤敏郎さん。
私:そうですね。大蔵事務次官、財務事務次官を歴任され
た、東大出のエリートです。
飯塚:その方が、東京大学時代の学生の頃にこちらに来ら
れた。
私:そうです。
飯塚:そういった方々が、寝泊りした部屋なんですね。私も
是非その百分の一でもあやかろうということで、こちらにちょ
っと横になってみてもよろしいですか。
私:どうぞどうぞ。
飯塚:優秀な方々が寝泊りをした部屋です。ここで私もちょっ
と寝たら、すごく優秀な人間に生まれ変わるのではないかと
思いまして。よいっしょ。あー。すごいです。この感じを視聴
者の皆さんにも体験してもらおうと思いますので。カメラさん
ちょっと一緒に横になってもらって良いですか。横になるとす
ごく良いですよ。まず、天井の高さが強調されますよね。す
いこまれそうな感じです。ちょっと暫く佇んで見ましょう。。(暫
く沈黙) このように何一つ音が聞こえて来ない訳なんですよ。
静寂の中で、この高い天井を見上げて寝ていますと、本当
に安らかな気持ちになってきます。車の音も無ければ、テレ
ビの音も聞こえてきません。非常にすばらしい環境ですね。
本当に寝てしまいそうになったのですけれども、ここで寝てし
まったら仕事になりませんので。次に進めたいと思います。
奥様が手料理を作られているのですね。
私:そうです。家内一人でやっているようなものです。
飯塚:ちょっと、こちらをご紹介いただいて良いですか。
私:どうぞ、どうぞ。
飯塚:では、再び囲炉裏の部屋の方に戻りたいと思います。
通るたびに本当に良いですよね。古民家の中というのは。ふ
すまの色、壁の色、建具の色。ああ。こちらにご用意いただ
いている訳なのですよ。奥様の手料理が。この奥様の手料
理を、囲炉裏端で頂いてよろしいでしょうか。
私:ええ。どうぞ、どうぞ。
飯塚:では、これを囲炉裏の方に動かさせて頂きまして。い
いじゃないですか。本当にこれはもう、手作り感あふれると
いう感じです。まず、このぜんまい。これは奥様が採ってこら
れたのですか。
私:そうです。
飯塚:それから、この豆もご主人と奥様で作られたということ
で。
私:みんな家で採れた物です。
飯塚:それから、なんと言っても名物は意外なようなのです
けれども、コロッケなのですよね。
私:手作りのコロッケです。
飯塚:ちょっと、意外な感じですよね。手作りなんですか。
私:ええ。手作りです。うちは冷凍食品やお刺身は一切使い
ません。こんな山の中に来ても新鮮な刺身は無いですし、昔
ながらの古い家で冷凍食品というのもおかしいですので、お
刺身と冷凍食品は一切使った事がありません。
飯塚:では、このジャンボコロッケを頂きたいと思います。こ
れね、もちろんジャガイモもお二人で作られたという事で。
私:そうです。
飯塚:いや〜。おいしそうじゃないですか。このホクホク感、
見てください。では頂きます。
私:このジャンボコロッケが食べたくて、来る常連のお客さん
もたくさんいるのですよ。是非このコロッケを食べたいといっ
て、来る前から言ってくるお客さんもいます。
飯塚:何もつけずに、いま頂いたのですけれども、すごくジャ
ガイモの旨みと、これ色々なものが入っているのですよね。
挽肉も入っていますし、本当においしいです。本当においし
い。いい味がでてます。
私:そうですか。
飯塚:ほんとうにありがとうございます。
私:いやぁ。手作りの粗末なもので。お口に合ったかどうか。
飯塚:本当に食べ物、すごくおいしかったです。最後に伊藤
さんにお伺いしたいのですけれども、伊藤さんの夢などあり
ましたら、お聞かせください。
私:ん〜。田舎の良さは、茅葺き屋根と囲炉裏だと思いま
す。いつまでもこれを残してゆきたいと思います。こういう家
がだんだん減ってきましたね。うちでも息子が静岡の製紙工
場に勤めているのですが、結婚してまだ家に入らないのです
が、嫁さんも後を継いでくれると言っていますので、いつまで
も続けていきたいと思っています。
飯塚:なるほど。是非息子さんの代もこの建物を維持してい
って頂きたいと思います。本当に今日は、色々なお話をあり
がとうございました。以上、信州旬生ライブでした。
中澤:どうも。本当にこういう民宿って宝ですね。
牛山:すばらしい財産ですよ。こんな家が宿をやっていて、私
達が泊まりにいけるわけですから、本当にすばらしい事です
ね。

プレゼントクイズ

民宿マル七の囲炉裏の守り神は?
@まるい石、Aまるい木のどちらでしょうか?


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