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NA「白馬といえば冬はスキーリゾート、そして夏はおしゃれな
ペンションをベースに高原で遊ぶというイメージを思い浮かべ
ますね。しかし、この村の本当の魅力は、ふるさとの暖かさ。
そして山里のなつかしい風情なのです。」
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私「山道ですが佐野坂トンネルを出てすぐに右に入り、森の
中をちょうど1kmで目の前がぱっと開けますので、その正面
の家がマル七です。」 |
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NA「民宿マル七の開業は大正9年。柱には百年前から時を
刻み続ける百年時計。」
リチャード「僕、実は民宿に泊まった事無いんですよ。」
私「ああ、そうですか。」 |
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リチャード「伊藤さんにとって民宿の魅力と言うのは何です
か?」
私「そうですねぇ。他の宿と違って、私共は来て頂く方々はみ
んな親戚の方のように、家族同然に迎えるのです。まあ、ひと
つ食事の例をとってみたら、この囲炉裏端でいつもお客さんと
一緒に食事もさせていただいています。」 |
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リチャード「家庭的って事ですね。」
私「そういう事です。」 |
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迫「どんなお料理を出されるのですか?」
私「いやぁー、特別な料理やごちそうはないですけれど、都会
の方々はみんなもう美食を味わっているでしょうから。田舎の
良さと言ったら、ここで取れた山菜や、夏だったら庭で取れた
自給自足の野菜、お店で買ったものではなく取れたての新鮮
な野菜をあがって頂くわけです。」
迫「手作りだから良いんでしょうね。」 |
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リチャード「そうですね。それに都会から来るとけっこうこういう
古い建物を面白がるんじゃないですか?」
私「そうですね。」 |
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迫「どうですか、ご主人。白馬村ってどんなところですか?」 |
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私「昔は本当に山の中の寒村でしたけれども、ご承知の通り
6年先に冬季オリンピックの開催が決まりまして、一躍、世界
の白馬となっていくんでしょうね。これもひとつには白馬岳、あ
の山のお陰です。白馬村が今日有るのは。」 |
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迫「本当にこの宿は良いですね。」
リチャード「こういう宿、本当に好きなんですよ。」
迫「私も。こういう宿ってなかなか無いですからね。でもどうで
した信州高原の旅。」 |
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リチャード「楽しかったですよ。いろいろやりましたしね。信州って言うのはいろんな魅力があって、美しい景色もあって、遊び場もあって、温泉もあって、いい所ですね。」
迫「観光地っていうとホテルやおみやげ物屋さんがずらっと並んだりしちゃうでしょう?でもここは自然がたくさん残されているでしょう。こういう民家は大切にしていって欲しいですね。自然にはやはりこういう建物が一番似合っていますよね。」 |
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リチャード・迫「はい。それでは皆さん、よい旅を。」 |